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日本銀行が(政策)金利を上げたよ!生活にどんな影響があるの?

(政策)金利を上げると、私たちの生活はどうなるの?

すごくざっくり経済アナリストの馬淵真理子さんが説明してくださってるので、画像を引用して紹介しますね。

政策金利を上げる影響について(https://www.youtube.com/watch?v=at3y36sS1hsより引用)

物価をやや抑える効果(一般的な家庭で年間1000円程度)がある一方で、
普通預金の金利は上がっています。ここまでが、ほぼすべての日本人に影響があることです。

他には、借りている人限定ですが、住宅ローンの変動金利が上がります。
が、ここまではただの生活している人への影響の話ですよね。ここからとても重要な話をします。


なんで政策金利を上げるの?

金利を上げるというのは、そもそも景気が過熱しているときに冷や水をかけるという効果が大きいのです。
高校の政治経済で必ず習う内容です。(中学公民では国債を買うことで銀行のお金を増やして貸し出しやすくするとかしか出てこないそうです)

政策金利を変動させる効果について

でも、今、日本の景気って良いですか?
(株価が最高値つけたりはしていますが)
なんで景気がすごく良いわけでもないのに、締め付けをしているんでしょうか?


景気が悪い中で締め付けをせざるを得ない理由

一言で言うと円安が止まらなくなったからです。

円安を止めるために、色々頑張ったけどどうしようもなくなったので、景気がまだあまりよくなっていないのに利上げをせざるを得なくなったのです。

これについて説明します。

まずコロナショックの時にお金をばらまきすぎたことと戦争によるサプライチェーンの分断などが原因で激しいインフレが起きました。

これに対抗してアメリカは2022年から急激な政策金利引き上げを行いました。

各国の中央銀行も、続々と政策金利を上げる中、日本だけは政策金利を上げませんでした。

アメリカは高金利を続けるうちに、製造業などの先行きも悪化し、リストラも進み、物価の急激な上昇が止まり、失業率がある程度上昇してきて、景気の過熱も収まりました。

ところが、日本では物価高は当初進行しませんでしたが、日本とアメリカとの金利差により、「円を売ってドルを買う」という動きが起こり、急激な円安が進むことになりました。

yahooニュースより引用。ドル円の2022年のチャート。

このままダラダラと円安進行を続け、2024年4月ごろには、1ドル=160円を付けるなどしました。

円安は自動車産業などの輸出産業に有利、などはよく言われますが、あまりに急速すぎたことが問題でした。

そのせいで流石にネガティブな面目立ち始めました。

円安のメリットが出るには数年かかるし、無職の人や年間生活者には恩恵がほとんどありません。これに対してデメリットはいろんな形で全ての国民に対してすぐに出てしまうのです。

わかりやすい例で言うと、円安になると、輸入に頼る日本にとって、食品や石油などエネルギー価格にも大きく響いてきます。

ですから円安は良いのだけれど、あまりに急速な円安は流石に止めないといけなかったんですね。


まず神田財務官による為替介入などで時間稼ぎをしましたがそれでも止まることはありませんでした。

結局日本国内の政治家からも行き過ぎた円安に対する懐疑論が出てくることになり、日本銀行は7月31日、金利を上げる決断を下すことになりました。



政策金利を上げた効果はあったけど

結果として、この政策金利を0.25%上げた発表があった後、ドル円は152円から146円まで円高になりました。
が、この政策金利上げって、先ほどの画像にある通り、企業が借入れし辛くなるんですよね。特に新興企業には辛いうえ、国内にしか拠点がない中で海外と取引をする中小企業などは円高から円高に急に向くのはそれだけ業績を圧迫してしまいます。インバウンドの観光業にも、逆風が吹きます。

今後、日本経済は、(業種・職種にもよるけど)やや冬の厳しい時代になるのではないかな・・・と思ってしまいます。
このような、急激な変動を抑えるのも、中央銀行の役割ではあるのですがね・・・・


コロナショックの時に、必要以上に緩和をしたことに対して、総括はしないのでしょうか?(特にバイデン政権下での緩和はこうなることわかっていたんじゃないかな・・・)と思うところはありますし、アメリカの0.75%ずつ政策金利を上げていく極端なドル高政策も引っ張りすぎでした。

日本のバブル景気は、2%金利を上げただけで腰折れしてしまいました。
今は、バブル景気よりは明らかに景気が悪いのは火を見るよりも明らかでしょう。
この利上げをするなら、もっと早くするべきでしたし、ここまで引っ張ったのであれば、アメリカの政策金利を下げるのを待って厳しい円安を続けたほうが、良かったのではないか、と素人考えながら、思ってしまいます。

ただ、この利上げですら、経済のアナリストでも「日銀には失望」とまで言う人もいますし、そこまで心配していない人もいます。
アナリストですら、意見が割れることで、経済は正解を見つけるのがすごく難しい問題なのです。
今の日本にすら、明確な処方箋がないように。