新入社員が新NISAをはじめる時に知っておきたい話

新入社員が新NISAをはじめる時に知っておくと役に立つ情報を発信していきます

2024年8月5日は、日銀の裏切りによって日経平均が5000円下げ、ついに225銘柄すべてがマイナスになり、今年から新NISA始めた人が全員含み損に変わった歴史的な日になりました

とんでもないことになりましたね。


間違いなく今日は金融の歴史に残ります。


我々は今歴史の生き証人になったわけです。

日経平均採用銘柄225社がすべてマイナスに


日経平均の下落幅がついに「ブラックマンデー」を越えて歴史上1位になりました。下落率ではリーマン・ショック時に劣りますが、

今回は金融ショックになったわけでもないのに、まだこれで下げ止まりを確信できない状況にあります。

実際、ファンダメンタルズで見ると日経平均株価の適正値はなんと27500円まで下落しています。(もともとは為替条件が変わらなければ31500程度が適正値と言われていました)



日経VIはここ10年間で最高値に到達しました。コロナショックの時以上の衝撃が起きています

indexes.nikkei.co.jp

今年に入ってから、いかに相場が平穏であったかがよくわかりますね。



なぜこのようなことが起きたのか、については以下のツイートを参考にしてください






ありとあらゆるテクニカル指標は全く役に立ちませんでした






せっかくなので大京暴威さんのツイートでも紹介しておきます。「NISA自体は悪くなかった。ただタイミングが遅すぎた」という話です

ちょっと難しいのですが、興味がある人だけ読んでみてください。


新NISAという制度自体は何も害悪では無いよ。


むしろ遅い、遅すぎた。


アベノミクスの時に真に導入すべきだったのは株式の直接買取ではなく、正にこの新NISAのような制度だったと思う。
枠の範囲で初期投資した株が、何年経とうが、何倍になろうが非課税、しかも売却後枠が復活までする。こんな証券を舞台にした資産形成に適した制度他に無いよね。証券関係者のみならず、これを批判する理由は何もない。素晴らしい精度だと思うよ。



では、何が問題なのか?
それは偏に導入のタイミングと、それに付随するアナウンスの仕方よ。



先述の通り、今年1月からこの制度が導入された結果、

・旧大日本帝国陸軍の如く根拠のない不退転の決意で株を買い込んだ日銀の出口
・持ち合い解消を進める大手企業の出口
・バフェットをはじめとする日本株を円安局面で買い込んだ外資の出口
・ついでに言うと、オルカンを通じた海外投資家の出口


として機能することとなる。


これはバイアスの入った意見などではなく、売り手から買い手へという観点から見れば紛れもない事実でしょう?



「貯蓄から投資へ」という、キャッチコピーもなかなか酷いよね。
これだけコストプッシュ型インフレが進んで、円が日々希薄化していく中で、この言葉を投げつけられた一般の人はどう思うと思う?
「このままで俺の、私の老後は大丈夫なのか?愛する家族を守れるのか?」という不安に駆られて投資を始める訳よ。
今年に入って新NISAを使い、株や投資信託を買ってる人は、決してポジティブな動機に基づく人ばかりではないことは頭に置いておいた方が良い。




さてここからが本題。


ワイはこの新NISA、政府の意思表明だと思ったのね。

このタイミングで、こんな制度をぶっこんでくる時点で


これはノアの箱舟、政府の通貨防衛や、年金制度に対する降伏宣言と共に
「俺は匙を投げるけど、最後に船は出してやる、乗り込まない奴は◯ね」って言葉だと解釈した。


言い換えれば、これはそうでなければいけないのよ。
そうでないならそれは上記の通り、国民を人身御供に差し出す行為であり裏切りでしょう?
それが分からないほど政治家は、官僚は馬鹿では無いよ。
つまり、新NISAと円紙屑日経30万円コースは、真に国民のことを思うならば必然的にセットで無ければならないの。




けれども



政府日銀は通貨防衛ハードランディングコースを選んだ。
その時点で、年初に採った政策はイコール、政府の言うことを信じ、勇気を出して船に乗った人間を見殺しにすることを決定したいに等しい。
経済学を少しでも齧った人なら、これだけ膨らんだマネタリーベースに風穴空けに行く行為が何を意味するかは自明の理でしょう。



分かります?真に批判されるべきは新NISAと言う制度ではなく、行間に隠れた矛盾なんです。



※(筆者補足)
つまり、明言こそしていないけれど
「新NISA今からやります=もうここからは円は紙くずになります。投資した人だけ助かる船を用意しました。乗らないとどうなっても知らないよ」という行間だったのに
突如このタイミングで「やっぱり円安行き過ぎると選挙に負けるから、手のひら返して船に乗った人を見殺しにします」という行間に変えてきた。
少なくとも市場はそのように受け取った、ということ。




これを批判せずして何を批判しようか?

新NISAに対して「邪悪」という言葉を使ったのは、その制度に対してではなく、導入タイミングと、その後の政策に対して。



私がこの下げを食らってる人を一概に馬鹿にする気になれないのは
賢明な人であればあるほど、上記のようなロジックに気付き、それに対するポジション構築を進めようとするからです。



それは乗るか反るか、究極の選択に等しい。