新入社員が新NISAをはじめる時に知っておきたい話

新入社員が新NISAをはじめる時に知っておくと役に立つ情報を発信していきます

注意すべき「ダメ投資信託」について紹介します。 投資信託なら何でも良いわけではなく、低手数料のインデックス型以外は長期投資に不向きだということを知ってください。

このブログでは、ここまで投資信託の選び方ではeMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)を推奨してきました。なぜなのでしょうか。

それは、おすすめできないダメな投資信託があるからです。それも、初心者さんほど、ダメなものを選びやすいのです。なんでそうなるのか、この記事では説明していきますね。

銀行でオススメされる投資信託はダメ!



銀行の販売する投資信託って、購入時に3.3%程度の高額な手数料を取り(この時点で元本より損をしてしまう)、運用中も高い年率の手数料を取り、解約時にも手数料を請求するダメダメな商品が多いのです。しかもそれを回転売買させて手数料を取るのが多くの銀行で蔓延していました。

銀行員「この日本株・成長・フィンテック分野・グロース・コース商品成績がいいですよ」

・・・実際は大量に作ったファンドの中でフィンテックという旬のテーマを選んだら「たまたま」成績が良かったものを売りつけているだけなんだけどね

銀行員「毎月分配金としてお金が受け取れますよ」

・・・本当は毎月分配なんかしてたら、タコ足のように運用が苦しくなっちゃうんだけどね。最後にはババを購入者がつかまされる。



今になってこういう販売は問題視されてるのですが、日本人の金融リテラシー不足は本当に深刻です。退職金をこういう無茶な商品に突っ込む人がいまだに後を絶たないのです。高い手数料や、信託報酬だからいい成績を出せるだろうと思ってしまいやすいのもあるのでしょうが・・・

NISAの成長投資枠ではこういう悪質な商品も購入出来てしまうので、注意しましょう。
www.nikkei.com

具体例で見るダメな投資信託について

では、具体的にダメな投資信託の例を見ていきましょう。

※ダメ投信の例① テーマ株投資信託

フィンテックというバズキーワードに乗ってコロナ直後に3倍になるも結局は運の要素が大きく上昇が続きませんでした。円安にも大きく振れたことで本格的な株高に全く乗れず元通りの価格に戻ったファンドの例。

よほどテーマに勢いがないとこういう見事な逆戻りになってしまいます。手数料も1.925%と非常に高額で、100万円預けていたら毎年2万円弱が自動的に巻き上げられていたというのも酷い……。

ダメ投信の例

※ダメ投信の例② あんしんスイッチ

歴史に名が残る伝説級のクソ投資信託として有名です。

三井住友銀行の一番の売れ筋だった投資信託は、安心ではなく、不信を残して、繰上償還されました。

引用元:https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/5ea0643084ec2880a9c9dbdfb674900ec714f1d4

「プロテクトライン」を設定し、そのラインよりは絶対に損をしない、というのを売りにしていた商品でした。一定額増えると、プロテクトラインが徐々に上昇していく・・・という商品構造で、初の損失限定型投信とうたい、三井住友銀行など3つの銀行で2350億円も集めました。

しかし、2017年に始まったものの、当初から苦戦が続き、プロテクトラインが上昇する10600円まで到達は1度もしないままコロナショックで大きく下げ、プロテクトラインを割らないように、その後は国債などに固めて身動きがとれないまま、1.17%もの高額な手数料で徐々に削られていき、9000円に達して返金されました。



「なんだ、9割返ってくるならマシではないか」と思うかもしれないですが、「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」は、この期間で約1.5倍弱になっていて、普通に積み立てていれば2割ほどお金が増えていたことを考えると、本当に無駄な時間と1割のお金をドブに捨てたことになります。

そもそも9割をプロテクトラインにしたことで、株式を持つにしてもどうしても割合を低くせざるを得ないため、手数料利益で証券会社が儲けるための商品設計と言わざるを得ないです。「あんしん」をうたっているのにも関わらず、大部分のリスクを負わせるのは購入者、という相当悪質な商品でした。

じゃあまともな「アクティブ型投資信託」はどうなの?

じゃあ、手数料が少し安くて、わけのわからないサービスもついていない、まともそうな商品なら、大丈夫なのでは?と思う人もいるんじゃないでしょうか。

実際に私も、「ひふみプラス」という、買付手数料なし・手数料1%のやや高い投資信託を購入していた時期がありましたが、残念ながらeMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)に遥かに劣るパフォーマンスでした……

運用報告書とか見ると、新NISAのつみたて投資枠対象にもなっていて、まともに見えちゃうし、これだけ凄い人が運用しているならアクティブ型の投資信託でも大丈夫だろうと思ってしまうんですよね。実際、投資信託として悪いわけではなく、ルールを守った商品で、商品に罪はありません。

アクティブ型とインデックス型のお話は、こちらの記事からどうぞ。

hajimetenonisa.hatenablog.com

こういう罠にはまらないために、マネックス証券の投信比較で比較してみよう

マネックス証券はこういうデータ比較に便利なツールがあります。就職・転職時にも役に立つ企業分析ツール「銘柄スカウター」が有名ですが、投資信託の比較のサービスも充実しています。

下記図は、このブログで紹介している「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」と、ひふみ投信の投資信託でありどの証券会社でも買える「ひふみプラス」と、日本株中大型など2000銘柄の株価指数であるTOPIXを比較したものになります。このURLからグラフを直接見ることもできます。

ひふみ投信とTOPIXとオルカンの比較

eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)に大きく劣後しているのがわかりますね。

コロナショックの暴落からはどの投資信託でも結局逃げられないですし、その後は株式の戻りに乗れて好成績だったものの、その後は全く振るわず。2021年途中にはeMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)に抜かれ、2022年にはTOPIXにも抜かれてしまいます。

eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)は2倍近くになっているのに、結局TOPIXにも大きく劣後しているまま終わってしまいました。2024年1月に日本株が大きく上昇してこれなので余計たちが悪いです。

結局、長期投資になればなるほど「運」の要素は小さくなって、インデックス型に勝つことが困難になる

今でこそ、私はアクティブ投信に否定的なのですが、新社会人の当時は、アクティブ投信が凄く見えていたんですよね・・・・自分で日本株を見るようになって、なんでこんな株を組み入れているんだ?ってならないと、なかなか目を覚ますのは難しいと思います。ダイヤモンドザイ(投資雑誌)などもこういうアクティブ型の投資信託についておすすめをしています。

これがたまたまだって言う反論ももちろん理解できるし、この時間軸でもeMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)を超える上昇を見せている投資信託もあるかもしれません。しかし、結局つみたてる時間が長くなればなるほど、「運」の要素はどんどん小さくなって、インデックス型に勝てなくなっていくんですよね。

ありきたりの結論にはなってしまいますが、最後に結論を書いておきます。

短期時間軸では運の要素で勝ったり負けたりするけど、長期の時間軸ではインデックスに勝つのは極めて難しいと言わざるを得ないでしょう。

新NISAをはじめよう!

まずはつみたて投資から始めてみましょう!当サイトのこちらの記事をぜひ見てください。この記事を読めば必要なことがわかります。マイナンバーカードとスマホ1台あればすぐ始められますよ!

(つみたて投資のはじめかたについて解説する記事を投稿する予定です!お楽しみに)